2011年07月23日

K主任のつぶやき 第3回 まだ、まにあうのなら…

「何という悲しい時代を迎えたことでしょう。
今まで、自分の子どもに、家族に、ごく少量ずつでも、何年か何十年かのちには必ずその効果が現れてくるという毒を、毎日の三度、三度の食事に混ぜて食べさせている母親がいたでしょうか。
そのような恐ろしく、愚かしいことを、今の世の母親はほとんど知らずに、知っていてもどうすることもできず、できるだけ毒の少ないものを選んで食べるよりしょうがなく、おいしく楽しかるべき家族のための食卓の用意がとても重苦しく、罪の意識にさいなまれます。」(「まだ、まにあうのなら−私の書いたいちばん長い手紙−」甘蔗珠恵子 著/『湧』増刊号)
1987年5月に出会ったこの文章は、結婚したばかりの私にとって身震いするほどの大きな衝撃を受けたことを記憶している。
2011年3月11日深夜、テレビから投げ出される津波映像を背に、私は本棚の奥底から甘蔗さんの冊子を探し続けていた。手紙形式で書かれたこのメッセージは、A5版冊子で55頁にもおよんでいる。もしかすると現在の被災者の方々には厳し過ぎる言葉であり、危機感をあおるだけの無責任な発信になることを危惧しつつも、今しかないと思い立ち紹介することにした。
チェルノブイリから25年経った今…、それこそ想定外の事故が身近におこってしまった。震災当初はヨウ素131だけが問題として報道されていたが、今はヨウ素の問題は忘れ去られ、セシウム137…、しかも食肉牛の問題だけで取り上げられている状況だ。ストロンチウムは?コバルトは?プルトニウムは……、中途半端な知識に振り回される私は、これから先5年、10年、100年…、東北はどうなるのか、日本はどうなるのかと、ただただおろおろするばかりである。
「まだ、まにあうのなら…」、現状を憂うことだけでなく、身を動かすことが「いま」なのだと思う。「放射能から子どもを守る宗教者ネットワーク」が夏休み合宿の活動を展開している。是非、ご協力いただきたい。
posted by FSC at 18:33| 主任のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月05日

K主任のつぶやき 第3回 「プシュッ!」。

大谷大学の学生・職員の方々が来仙。
石巻での泥のかき出しボランティアを終えた皆さんに夕食と少しばかりのお酒を準備した。翌日の作業もあるので早めに切り上げて就寝。私は全員が布団に入ったことを見届けて、台所で締めの「プシュッ!」。
すると…そこに少し酔った一人の学生が…、
「自分ももう一杯だけいいですか?」
「いいよ!どうしたの?寝むれないの」と尋ねる私に青年は…、
「自分は本当になんにも出来ないんです!」と唐突に語り出した。
「そうだね。被災の現場に立つと、そう思ってしまうよね」と返す私に、
「自分は、今回、ボランティアということで来ましたけど、自分には本当はなんにも出来ないんです」「自分は本当にダメなんです」を連呼する青年。
「分かった。分かったから、もうお酒はやめて早く寝て、明日、精一杯働きな!」と少しばかり強い口調で返す私。
翌夕、京都へと帰るバスを送り出したあとに、ふと昨晩のことを思しつぶやく。
「昨日の青年…、あれはオレ自身だったよなぁ……プシュッ!」
posted by FSC at 07:29| 主任のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月26日

K主任のつぶやき 第2回《ほやの思い出》

今季初の旬の《ほや》を食べた。
思い起こせば20年も前になるが、私は《ほや》が苦手だった。
ところが、気仙組(大船渡市・陸前高田市・住田町)の定例線(一週間で七ヵ寺連続の定例法話会)を担当させていただくと、会所ごとに夕食をご馳走になり、夏の時期には、ほぼ全ヵ寺で《ほや》が食卓に登場する。
気の弱い?私は、「美味しいですねぇ〜」を連呼しつつ、心で涙を流しながら戴いていたことが懐かしい。美味しいと言いながら食べる私に、自ら台所に立って包丁をふるってくれた御住職…。
今回の震災はそんな笑顔も奪ってしまった。
posted by FSC at 11:24| 主任のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月18日

K主任のつぶやき 第1回《HP アップしました》

震災から100日、センター開設から二ヶ月が過ぎた。
当初から考えていたホームページがやっと出来たが、今頃になって…という感は拭えない。
大きな組織は動きが鈍くならざるをえないのは分かってはいるが(慎重に考えていると言った方かよいかな…)、
今回のような緊急な対応が求められる事態は、HPのことだけではなく事前に考えておく必要があると思う。
一方で「決して遅くはない!」とも思う。私たちの支援活動はまだ始まったばかりなのだから。
posted by FSC at 16:46| 主任のつぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。